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顔に鍼を刺すのは、美容のためだけじゃない。

「美容鍼」という言葉が広く知られるようになり、顔に鍼を刺す=リフトアップや美肌のため、という印象を持たれている方が多くなりました。でも、実は顔に鍼を刺す目的はそれだけではありません。
本来、東洋医学における顔への鍼は、全身のバランスを整えるための“手段”としても行われてきたもの。顔にはたくさんの経絡(気の通り道)が交差し、全身の状態が表れる場所でもあります。

たとえば「目が疲れやすい」「寝てもスッキリしない」「食いしばりがひどい」など、現代人に多い悩みは、顔に鍼をすることで和らぐことがあります。額やこめかみ、あご周りにあるツボを使うことで、自律神経が整ったり、血流が促されたりするためです。

さらに、表情筋の緊張を和らげることで、頭や首のコリの改善につながることも。これは、顔が“感情やストレスをため込みやすい場所”でもあるからです。無意識に眉間に力が入っていたり、口角が下がっていたり…そんな表情のクセが、心と身体の緊張にリンクしていることもあるのです。

もちろん、美容効果も見逃せません。ですが、それは“内側が整った結果として現れるもの”。美容鍼=美しさだけを追いかける施術ではなく、心身の不調を見つめ直すきっかけにもなります。

「顔に鍼なんてちょっと怖い…」そう思う方もいるかもしれません。でも、ほんの数本の鍼でも、ふっと表情がやわらぎ、視界がスッキリする。その感覚を、ぜひ一度体験してみてください。